日本ALS協会 千葉県支部「活動・イベント・ニュース」

「ALSと共に闘い、歩む会」日本ALS協会千葉県支部、および協賛・支援の活動とイベントを伝える支部公式ブログ。
<< December 2019 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
<< ALS患者等の医療的ケアの普及啓発シンポジウム | main | 講演会「在宅と介護の連帯」 >>

NHK TV番組「たどたどしいけど 私の声」(2014/2/4放送)

0


     個人の音声を録音しておき、それを使って文字の文書を読み上げる機器をいろいろな声の障害を持つ患者が利用して生活の改善をしていくドキュメンタリーである。
    ALSのような重度の難病で声が失われてくる患者にとって、自分の声を残し、のちに話ができなくなったときに文字による文書を自分の声で発声させることは大きな意義がある。伝達するのに文字だけの文書でもコミュニケーションはできる。しかし声に出すことは自分や相手に与える精神的なインパクトはかなり違う。しかしこれを実行に移す前、そして声を録音したあとに利用する場合に複雑な障壁があることを番組を観た後に痛感した。
    まず、声が失われていく患者にとってその精神的な落ち込む中で、声を残すという準備をする気分になれない、これは運動機能が失われる前にコミュニケーション機器を使いこなす準備も同様なのである。準備ができることはその病気を冷静に受け入れ、前向きに生きていこうという精神状態となったときに可能なのである。従って、その気になったときは声もかすれ、運動機能もかなり落ちた後がほとんどなのである。次に、その気になって声を録音し、文字を声に変換する過程で、普段の自分の会話の声とコンピュータから発声する編集音とのギャップに違和感を感じ、意欲が減退することである。1つの単語より言葉の単位で録音すると改善するが、健全な頃の自分の声とはやはり大きく異なる。なぜか?それは同じ言葉でも状況によってそこに込める感情がいろいろあり、それがいろいろなニュアンスを伝えるからだ。コンピュータに内蔵されている合成音と比べ、自分の音声は確かに雰囲気が違い家族にとっては有難い進歩である。近い将来、患者の感情をセンサで検知し、それを声の発生の抑揚や早さなどを変えて感情をうまく表すようなハイテク機器ができることを期待する。
    (福永記)
    ニュース | permalink | - | - | -